トラブル解決ナビ

日常生活に潜んでいるトラブルを解決するための法律や事例を紹介しています。

ゴミ出しのルールを守らない人やルール違反者への対処法

Aさんの住む地域は住宅街で、Aさんの家と隣の家との間にごみの集積所があります。
これまでは大方ごみ出しのルールは守られてきましたが、ある日を境に頻繁にごみ出しのルールを守らない人が現れてきました。
燃えるゴミの日に燃えないごみを出したり、2日も前から出したり、ちゃんとネットもしていないので、野良猫やカラスが増えてごみを散らかしたり、朝早くからカラスの鳴き声がしたり、ゴミ自体の臭いもしてくるので、何とか早く犯人を見つけようと様子を見ていましたが、最近引っ越してきた若い夫婦が犯人ということが判明しました。
その若い夫婦に何度か直接抗議をしましたが、「わかりました、気をつけます。」という言葉を繰り返すだけで、一向に改善してくれないという状況です。
ゴミ出しのルールを守らない人やルール違反者への対処法

どこの町内会、マンションなんかでも起こりうることなんですけど、これは社会的なルールとか道徳とかマナーなどの部類に該当します。
その部分に法律が介入するというのはどうなのかという感じがしますが、どうしても話し合いで解決ができないということであれば最終的には法律に訴えるしかないということです。

ごみの関係の具体的な法律といれば、廃棄物処理法やリサイクル法などの法律がありますが、ここの問題のごみ出しのルール違反については、そこまでの法律は適応できるのかなということになります。
ただし、ごみ出しのルールを守らないことで野良猫やカラスがごみを散らかし、悪臭がしたりすることによって人格権やプライバシー、名誉や生活を妨害するとか、いわば人格権みたいなものが侵害され、生活妨害が発生しているとういうことであれば法律的に保護しないといけないということになります。
ですから、まずは忠告をして、どうしてもだめな場合は法律的な解決という流れになります。

従って今回のゴミ出しのルールの問題については、あまり法律が介入しても現実的な問題解決になるかどうかはかなり疑わしいです。
逆に言えば法律が介入して近隣の問題になった場合に、かえって感情が複雑になってしまう場合があります。
今回Aさんが若い夫婦に直接抗議をしたということですが、あまり直接抗議をしてしまうとお互いに感情的なものもあるので、かえって複雑になる可能性があります。
ですから、ごみ出しのルールにつきましては、町内会でしっかり話しあって全体に周知させ、それでも守らないという人が出てくるのであれば、その人に直接ではなく町内会を通して注意してもらうほうがいいです。

他にも住宅街などで、捨てたゴミの中を見られてしまうというトラブルもたまにありますが、ごみというのはそもそも所有権を放棄したものになるので、見る行為を規制する法的な根拠はありません。
したがってその見る行為、見てはいけないという規制する根拠、法的な根拠はありません。
捨てたものはもうどうされても仕方がないため、見られて困るようなものについてはきちんと処分した上でごみ出しをしなければいけません。
ただし、そのあと捨てたものを使われたり悪用されたりするとなるとプライバシーの侵害ということで、法律的に解決していくことができます。

 - 生活のトラブル

  関連記事

ホームページ上の画像やイラストを無断で使用すると損害賠償が発生する?

イラストを書くのが好きなAさんは、趣味で書いたイラストをインターネット上のホームページで公開していました。 そんなAさんはある日、自宅の近くで居酒屋の入り口に貼ってあったポスターにAさんが書いたイラストが使われているのを見つけました。

集団住宅で隣の部屋が火事になり自分の部屋が燃えてしまった場合、損害賠償はできるか

賃貸契約のワンルームマンションに住むAさんは、先日帰宅したところ、自分の部屋と隣の部屋が火事で全焼していました。 火が出たのは隣からで、火事の原因は小さな子供の火遊びがでした。

親が認知症になったら成年後見制度を利用しよう

Aさんには90歳になる父がいます。 1年ほど前に母が他界したのをきっかけに、父は認知症で入院しています。 Aさん自身は65歳で定年を迎え、現在Aさん夫婦に収入はなく、父の入院費はかなりの負担になっているということです。

有料駐車場で当て逃げにあった場合、駐車場の管理会社に請求できるか?

Aさんは、車を有料駐車場に停めて、用事を終えて駐車場に戻ってくると、車が当て逃げの被害にあっていました。 すぐに警察と駐車場の管理会社に連絡すると、担当者が駆けつけました。

飲み会の中止を予約していた店に伝え忘れたら損害賠償が必要?

Aさんは友達10人が参加する飲み会の幹事を任され、居酒屋に予約を入れました。 ところが当日、飲み会に参加するはずだった10人のうち8人が急に来られなくなってしまいました。 Aさんは仕方なくその日の飲み会の中止を決定しました。

賃貸物件の更新の際、大家から家賃の値上げを要求されたら

賃貸マンションに住んでいるAさんは来月が契約の更新で、大家さんに対して更新を申し出ましたが、大家さんは土地の価格が上昇したことを理由に一方的に家賃の値上げを通告してきました。 これまで8万円だった家賃を10万円にするというのです。

ネットショッピングで間違えて注文した場合は返品できる?

Aさんはインターネットの販売サイトで、ニットを1着購入しました。 ところが数日後に2着のニットが送られてきました。

未成年者が年齢を偽って交わした契約を後から取り消すことができるか?

18歳のA君はインターネットで知り合った人から個人売買で中古のパソコンを購入しました。 引渡しの際に相手から年齢を聞かれたので、A君は自分とそっくりな兄の免許証を見せ「21歳である」と偽りました。 安心した相手に、A君は代金の半額を支払い、 …

旅館側のミスで宿泊の予約が取れなかった場合、その損害賠償は請求できるか?

夏休みに人気の温泉旅館に出かけようと考えたAさんは、インターネットで旅館のホームページを見ていると、偶然空き部屋がある日にちを発見しました。 ホームページに「メールを送っていただいた後、旅館側から予約確認の電話をおかけします」と書かれていた …

お金の貸し借りや賃貸借契約で効果を発揮する公正証書とは

Oさんは今度雑貨屋を開くことになり、それを友人に話すと「そういうことなら私も協力する」と、100万円を貸してくることになりました。 友人の厚意に対する誠意から、「いくら友人でもちゃんとした借用書を作ろう、利子は多めに払う」と言ったそうなんで …