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又貸ししたものを返せないときは誰が弁償する?

会社員のA子さんは、知人から有名ブランドのネックレスを借りてパーティーに出席しました。
パーティーの数日後、今度はA子さんの家に友人のB子さんが遊びに来て、B子さんが、一日だけそのネックレスを貸してと言います。
断りきれなかったA子さんは、知人のものであることを説明した上で貸しましたが、B子さんはそのネックレスを電車の車内に置き忘れ、なくしてしまいました。
ネックレスの持ち主である知人は怒って、A子さんにネックレスの代金である30万円を請求してきました。
しかしA子さんは、ネックレスをなくした張本人のB子さんが弁償すべきだと考えています。
又貸ししたものを返せないときは誰が弁償する?

A子さんは、ネックレスをなくしたB子さんが弁償すべきだと考えていますが、貸してもらった友人とA子さんとの契約が、どういう契約になるかがひとつポイントになります。
これは使用貸借契約というかたちになり、平たく言うと、タダでネックレスを貸すから、使った後に返してくださいということになります。

本来A子さんは、ネックレスを使用したあとにそのネックレスを借りた人に返さなければならなかったのですが、B子さんに又貸ししてしまいました。
B子さんはネックレスをなくしてしまい、そのネックレスを返せなくなってしまったので、返さなければいけない義務があったにもかかわらず、債務を履行できないということになり、使用貸借契約の義務に違反したということになります。

そして、A子さんはB子さんに代金なり30万円を弁償して欲しいと考えていますが、それはA子さんとB子さんの関係であって、貸した人から見ればネックレスはA子さんにを貸したので、A子さんに損害賠償を請求することになります。
A子さんは返さなければいけない義務があったのにそれを果たせなかったということで、債務不履行による損害賠償請求はA子さんにあるということです。

ただし、損害賠償請求において、ネックレスの購入代金の30万円の請求となると、その金額が妥当なものかどうかを検証しなければいけません。
もともとそういうネックレスということは新品のものではなく、ある程度使用したもので、購入当時の代金が例え30万円であったとしても、貸した時点ではある程度その価値自体が下がっています。
ですから、年数が経って価値が下がっていることを考慮した金額を損害賠償として請求することになります。

また、貸したネックレスに傷をつけてしまい、そのまま返した場合なども、傷をつけたということで、貸した物は返ってきたけれど完全に履行されてないということなので、不完全履行というかたちになり、その傷の弁償をしなければならないと思います。

どちらにしろ借りる方もそれなりの責任を持って借りないといけませんし、何か問題が起こった場合には、借りた方が貸してくれた人の好意に応える形で誠意を見せなければならないと思います。

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