英会話やパソコン教室を途中で解約した場合、一括で払った学費は返ってくる?
ところが入学から2か月後に妊娠していることが判明し、体調がよくなかったこともあり学校側に退学と返金を申し出ました。
学校側は、「お金は返せない。一旦休学し、出産してから再び通学して下さい」と言ってきました。
A子さんは、言われるままに休学し出産をしましたが、出産後は育児に追われ、もはやパソコン教室どころではなくなってしまいました。
そこで、改めて退学と返金を申し出ましたが、学校側からの返事はやはりお金は返せないとのことでした。
わずか2か月しか通っていないパソコン教室の学費をなんとか返してもらう方法はないのでしょうか。
まず今回のケースは特定商取引法に該当します。
例えば、訪問販売や通信販売、インターネットを使って何か商取引するようなものについて、トラブルが多いのでこの法律ができました。
その法律の中の今回のケースは法的には、特定継続的役務提供といい、具体的には、エステや語学、英会話、学習塾や家庭教師、パソコン教室や結婚相談所が該当します。
今回のケースはその中のパソコン教室ということになります。
今回の場合には中途解約が問題になりますが、クーリングオフというのは8日間だけしか適応できません。
2か月通ったということですから8日間は過ぎてるわけです。
そうするとクーリングオフ制度は使えないということで、中途解約ができるかどうかがポイントになります。
これは中途解約の問題になりますが、A子さんにとっては2か月分しか通っていませんから、中途解約してなんとか残りの部分の支払いをしたくないということで、法律によればある一定のお金をお支払いすれば中途解約は可能だということです。
従って、学校側のお金は返せないの一点張りというのは通用しません。
例えば、契約書の一番下の方に「いかなる理由があってもお金は返却できません」と1行添えてある場合もありますが、それも全部無効になります。
そうすると、A子さんは中途解約ができるということになります。
パソコン教室には2か月は通っていましたので、まず2か月分の対価を支払わなければいけません。
プラスあとは損害賠償として、いわゆる解約料を支払わなければいけません。
それについての解約料は、今回のパソコン教室の場合でしたら5万円か契約残額の20%を越えてはいけないと決められています。
従って、A子さんは、計算方法は細かくなりますが、提供を受けた対価と、解約料の5万円もしくは契約残額の20%を支払えば残りの部分については返してもらえるということになります。
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