トラブル解決ナビ

日常生活に潜んでいるトラブルを解決するための法律や事例を紹介しています。

保証人でないのに家族の借金の返済をせまられたら

Aさんは両親と一緒に暮らしていますが、あるとき父親が株式投資に手を出して失敗し借金を作ってしまいました。
複数の貸金業者から借り入れをしているようで、貸金業者が度々自宅を訪れたり、電話をかけてきたりします。
Aさんがその対応をしていたところ、貸金業者から「父親の借金だから、親が払えないのなら息子のあなたが払うべきだ」と返済を要求してきました。
Aさんは父親の借金の連帯保証人ではありませんが、親と一緒に暮らしているということもあるので、借金を返済する義務があるのでしょうか。
連帯保証人にはなっていないけれど、本人は父親と同居しているから、返さなければいけないかと、心配しています。
保証人でないのに家族の借金の返済をせまられたら

これは、Aさんは連帯保証人になってないので、父親の借金を支払う必要はありません。
まず、貸金業者と借金の契約(金銭消費貸借契約)を結んだのはあくまでAさんの父親です。
従って、その契約の当事者は貸金業者とそのAさんの父親となります。
一方で、Aさんは連帯保証人にもなっていないし、連帯債務者という形で父親と一緒に借りたということでもないわけですから、Aさんはその契約には関与していないということになり、法律的には、たとえ一緒に暮らしている家族だとしても、成人した子供は法律上、独立した責任主体になるので、Aさんが父親に代わって借金を返済する法的な義務はないという結論になります。

また、貸金業者が連帯保証人ではない本人以外の人に返済を迫ってくること自体は違法になります。
Aさんは父親に代わって返済する法的な義務はないのに、その貸金業者が息子さんであるAさんに親に代わって返しなさいという取立て行為をしてきたという場合には「貸金業法」という法律があり、債務者以外の者に対して「債務者に代わって借金を返しなさい」ということを要求することは禁止されています。
これを守らないで貸金業者が債務者以外のものに対して返済を要求した場合には罰則があります。
罰則の中身は「2年以下の懲役・もしくは300万円以下の罰金」ですから、刑事罰になります。
貸金業者にこういう行為をされたのであれば、刑事罰の問題なのですぐ警察に相談したほうがいいです。

 - お金に関するトラブル, 家族のトラブル , , ,

  関連記事

差押えと仮差押えの違い

Aさんは、世話になっている叔父に「このところ会社が危なくなった。500万円ぐらい貸してくれないか」と言われ、借用書をちゃんと書いてもらい、快く500万円貸しました。 ところが、相当資金繰りが苦しいらしく、遂には自宅を売って事業資金に充てるら …

連帯保証人になっていた場合の相続について

先日、父親を亡くしたAさんは、葬儀を終了させ、遺産相続の手続きをすることになりました。 亡くなった父親には財産や不動産は特に無く、借金も無いと思っていたAさんは、相続の手続きも簡単に済むと思っていたのですが、父親が友人の借金の連帯保証人にな …

分割払いでお金を貸したが返済が滞っている場合、途中で一括返済を求めることができる?

Aさんは友人に分割返済の約束で50万円を貸しました。 ただし最終的な返済期限だけを取り決め、1回あたりの返済額や回数は細かく決めませんでしたが、この内容で友人に借用証書を書いてもらいました。

闇金などの高すぎる利息の借金は支払わなくていい?

Aさんは1年程前、生活費に困り、金融業者から月1割の利息でお金を借りました。 その後、借金も徐々に減ってきた時、Aさんは友人から「金利が高すぎるので払う必要がない」ということを聞きました。

連帯債務と分割債務の違いについて

Aさんは友人2人と田舎の一軒家を買い取り、そば屋を営む計画を立てていました。 ある日良い物件が見つかったので、早速3人は銀行から3人の連帯でローンを組んで買い取り資金の1200万円を調達し、その物件を買い取りました。

親が認知症になったら成年後見制度を利用しよう

Aさんには90歳になる父がいます。 1年ほど前に母が他界したのをきっかけに、父は認知症で入院しています。 Aさん自身は65歳で定年を迎え、現在Aさん夫婦に収入はなく、父の入院費はかなりの負担になっているということです。

借金を返せなくなったときに放置したケースと自己破産

現在60歳のAさんには、サラ金やクレジットカードなどでおよそ1000万円の借金があります。 これまで少しづつ返済してきましたが、最近は「もう完済できない」と思うようになりました。 自己破産することも考えたAさんですが、手続きにいくらかかるの …

友人同士の借金の時効の援用権と喪失について

学生時代の友人と15年振りに再会したAさんは、15年前に友人から1万円を借りていたのを思い出しました。 Aさんは「利息は負けてくれ」と言って、その場で友人に1万円を返しました。 しかしその後日、Aさんは借金は10年で時効を迎えることを知り、 …

借用書もなく他人にお金を貸したら返してもらえない?

Aさんはあるとき、婚約中の彼に、1年後の今日に必ず返すという約束で10万円を貸しました。 彼は「借用書を書く」と言ってましたが、Aさんは「婚約したのだから借用書は書かなくていいよ」ということでした。

飲み会の中止を予約していた店に伝え忘れたら損害賠償が必要?

Aさんは友達10人が参加する飲み会の幹事を任され、居酒屋に予約を入れました。 ところが当日、飲み会に参加するはずだった10人のうち8人が急に来られなくなってしまいました。 Aさんは仕方なくその日の飲み会の中止を決定しました。