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福袋の中身が気に入らない場合、返品できる?

毎年、主婦のAさんは正月になると福袋を買うことを楽しみにしています。
昨日もバーゲンセールで、衣類が詰め込まれた3万円の福袋を発見し、購入するかどうか迷っていると、お店の店員がやってきて、着まわししやすい色の服が入っていて、サイズも大きめのものと説明されました。
これを聞いたAさんは福袋を購入しましたが、福袋の中からはベージュや黒以外に派手な色の服が数着出てきた上にサイズも小さいものがあり、Aさんが着られないものもありました。
お店に返品を申し出ると、一旦開けた福袋の返品は受け付けないと言います。
店員の説明とは違うものが入っていて、納得できないAさんはどうすればよいのでしょうか。
福袋の中身が気に入らない場合、返品できる?

この問題を法的に解決する場合、ポイントはやはり買ったものが福袋だったということです。

一般的に洋服を購入するときは、自分に合うサイズなのか、色合いはどうなのかなどをよくチェックして、最終的に商品を購入するというように決断します。
その最終的に購入を決断するに至るまでの動機について、自分の思惑と違っていたり勘違いしていたりした場合、動機の錯誤と言い、その動機の錯誤があったということになれば、その契約自体は無効という扱いになります。
つまり、買うまでの最終的な購入の意思を形成するまでの間、その過程について錯誤があったということであれば、購入したことは無効になるということです。

今回購入した福袋がどういう性質のものなのかというと、そういうものをいわば放棄したかたちの契約になり、中を楽しみに何が入っているかわからないところに意味があるということになります。

本来であれば、自分に似合うかどうかという過程の中で決めていきますが、福袋にはそれがどうかわからないものが入ってます。
その動機の錯誤を放棄して買うということが前提であり、福袋の楽しみということになりますので、返品することは難しいということになります。

返品すること自体は、契約の無効を主張することになり、そうするとやはり購入の過程で錯誤があったかどうかに関わってきます。
そうすると福袋については動機の錯誤は適用できないということで、無効は主張できず、無効を主張できなければ返品はできないということになります。

また、この店員から受けた説明と違うものが入っていたということですが、サイズが違っていて着られないものが入っていたりという場合は、お店側としても交換は認めてあげてもいいのかもしれません。
ただし、この場合はお店側との話し合いになってしまいます。

せっかく楽しみにして買うものなので、新年明けて初売りで福袋を買う方は、こういったことを踏まえたうえで福袋を買いましょう。

 - 生活のトラブル

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