トラブル解決ナビ

日常生活に潜んでいるトラブルを解決するための法律や事例を紹介しています。

離婚したら元夫の連帯保証人から外れることはできる?

Bさんは協議離婚が成立し、8年の結婚生活を終わらせ、子供を連れて実家に戻りました。
しかし、問題が1つ残っていて、現在元夫が住むマンションは結婚して3年目の時に購入したもので、マンションの購入資金は元夫が銀行から借り入れし、その際にBさんは連帯保証人になっています。
現在マンションを売ってもローンは残ってしまうし、元夫はこのまま住み続けるということで納得しましたが、連帯保証人からは外してもらいたいと元夫に言ったところ、それは無理だと言われてしまいました。
元夫が勤めている会社は大きな企業で倒産の心配はあまりなく、ギャンブルも無駄遣いもあまりないので、Bさんに責任が及ぶことはないとは思っていますが、先が長いので、状況がどうなるかはわからないと心配しています。
夫婦である内は問題なかったのですが、他人となってしまった現在まで保証する義理はないと考えていますが、本当に連帯保証人から外れる手立てはないのでしょうか?
離婚したら元夫の連帯保証人から外れることはできる?

結論から言えば、保証契約というのは銀行とBさんとの契約なので、連帯保証人から外すことはほとんど無理かなと考えられます。
ですから、いくら元旦那が了承しても、銀行が了承をしなければ連帯保証人から外れることはできません。
また、そのマンションを売ってもローンが残るということですから、外せない可能性が高いです。

そもそも、普通の保証人と連帯保証人との違いは、連帯保証人にはない2つの権利が、普通の保証人にはある点です。
1つ目は「催告の抗弁権」。
これは、主債務者(今回のケースでは元夫)に請求してからじゃないとその保証人は払いませんということです。
2つ目は「検索の抗弁権」。
これがあれば、保証人が払う前に主債務者の財産から先に執行してくださいと言えます。
以上2つが、普通の保証人であればできますが、残念ながら連帯保証人の場合にはそのような抗弁権がないというかたちになっています。

従って、連帯保証人の場合には、銀行から連帯保証人の方に請求が来たら、「先に元夫の方に請求してください」とは言えないということになります。

主債務者と連帯保証人の間には、あまり違いがなく、連帯保証人というのは自分の借金だと思っていた方がいいと思います。
ですので、連帯保証人になる時には、相当責任が重いことを理解し、かなりの注意をしないといけません。
一般的な話ですが、保証人になる場合は、補償の内容をきちんと確認したり、契約書に空欄があったらそれをきちんと埋めてもらうなどのことをきちんとしないと大変なことになってしまいます。
そして当然のように、その契約書の写しなどを保管しておくということが大事です。

実際に連帯保証人の方に請求が来て、止むを得ず返済したという場合、そのお金を主債務者に請求することはできます。
今回のケースの連帯保証人であるBさんが代わりに返したということであれば、元旦那さんに対しては求償ができます。
ただし、請求はできますが、旦那さんが払ってくれるかどうかがまた問題になり、払ってくれないとなると、裁判を起こして勝訴判決を得て、財産に対して旦那さんの給料を差押えするなどということになります。

Bさんが連帯保証人から逃れるために、ほかの人を連帯保証人として立てるという方法も考えられるかもしれませんが、これも銀行次第で、今回のケースに当てはめるとローンは残るというケースですから、その代わりの人にも相当重い責任が発生することになるので、多分無理かという気がします。

銀行がそれでいいということであれば、もちろんそれでいいのですが、多分銀行は納得しないと思います。
残念ながら多分、Bさんが連帯保証人から外れることは難しいということだと思います。

今回の問題の結論は、たとえ離婚しても、夫婦の時に組んだローンの連帯保証人から外れることはできないということになります。
解決方法としては、銀行がBさんを連帯保証人から外すということは多分無理でしょうから、そのマンションを売却して、残りのローンを旦那さんの方の親戚からお金を借りて返済してしまうというのが、一番いい方法ではないかと思います。

 - お金に関するトラブル, 離婚に関するトラブル ,

  関連記事

差押えと仮差押えの違い

Aさんは、世話になっている叔父に「このところ会社が危なくなった。500万円ぐらい貸してくれないか」と言われ、借用書をちゃんと書いてもらい、快く500万円貸しました。 ところが、相当資金繰りが苦しいらしく、遂には自宅を売って事業資金に充てるら …

友人同士の借金の時効の援用権と喪失について

学生時代の友人と15年振りに再会したAさんは、15年前に友人から1万円を借りていたのを思い出しました。 Aさんは「利息は負けてくれ」と言って、その場で友人に1万円を返しました。 しかしその後日、Aさんは借金は10年で時効を迎えることを知り、 …

友人同士の借金で利息は請求できる?

3年前友人に泣き付かれ、仕方なく現金50万円を貸したAさんは念のため、返済の時期などを記した契約書を交わしていました。 そして先日、その50万円が契約書通りの日付で、いさぎよく手元に返ってきました。

不利益事実の不告知があり購入したマンションの契約を解除できるケース

部屋からの眺めと日当たりのよさにこだわり、マンション探し続けていたAさんは、ついに希望に合う物件を見つけ、マンションを購入しました。 購入したマンションは、販売業者が「眺めも日当たりも良好です」と勧めてきたもので、その言葉を聞いた上でAさん …

借金を返せなくなったときに放置したケースと自己破産

現在60歳のAさんには、サラ金やクレジットカードなどでおよそ1000万円の借金があります。 これまで少しづつ返済してきましたが、最近は「もう完済できない」と思うようになりました。 自己破産することも考えたAさんですが、手続きにいくらかかるの …

借用書もなく他人にお金を貸したら返してもらえない?

Aさんはあるとき、婚約中の彼に、1年後の今日に必ず返すという約束で10万円を貸しました。 彼は「借用書を書く」と言ってましたが、Aさんは「婚約したのだから借用書は書かなくていいよ」ということでした。

連帯保証人になっていた場合の相続について

先日、父親を亡くしたAさんは、葬儀を終了させ、遺産相続の手続きをすることになりました。 亡くなった父親には財産や不動産は特に無く、借金も無いと思っていたAさんは、相続の手続きも簡単に済むと思っていたのですが、父親が友人の借金の連帯保証人にな …

貸付自粛や与信自粛とブラックリスト

結婚して20年になるA子さんは結婚してから夫の借金に悩みを抱えていました。 A子さんの夫は浪費癖があり、A子さんに内緒でお金を消費者金融から借りてしまい、これまで一度も計画通りに返せず、毎回A子さんに泣きつきます。

契約書をなくして再度和解した後に前の契約書を発見した場合どちらの契約が有効か

Aさんは、昨年友人に「期日は今年の12月で全額一括で返し、利息として1万円を上乗せする」という条件で20万円貸しました。 条件と同じ内容の借用書を書いてもらいましたが、Aさんはその借用書をなくしてしまいました。

なくした免許証や保険証を悪用されてお金を借りられてしまったらなくした本人に返済義務はあるか

Aさんは先日運転免許証をなくしてしまいました。 どこで落としたのか、家の中で紛失したのか、見当もつきません。 仮に屋外で落としていた場合、拾った誰かがその運転免許証を悪用し消費者金融や闇金などで借金をしたら、Aさんにその借金の支払い義務はあ …