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マンション購入の契約のキャンセルと契約手付金について

展示用のマンションを見に行きすっかり気に入ってしまい、その日のうちに自宅で業者とマンションを買う契約をし、手付金50万円を渡しました。
しかし、改めて考えたときに、ローンの月々の支払いなどに無理がある気がしたため、3日後にキャンセルを申し出ました。
ところが、業者からは手付金の50万円は返せないと言わてしまいました。
その後、業者を訪れ話し合いをしましたが、業者側はキャンセルに応じようとしません。
業者の言う通り、売買の契約をした後でのキャンセルはできず、手付金も返ってこないのでしょうか?
マンション購入の契約のキャンセルと契約手付金について

ここでのポイントは3つあり、1つ目は、マンションの売主が業者、すなわち宅地建物取引業者(宅建業者)であるということです。
2つ目は、契約をした場所がAさんの自宅であることです。
3つ目は、手付金の問題で、手付金には3種類ほどあるといわれており、契約が成立したことを証明するものや解約手付と言われているもの、違約金のような位置付けのものがあり、宅地建物取引業者が売主になっている場合、これは解約手付と言われているものに該当します。

解約手付というのは、売主と買主の両当事者間で、買主が契約をキャンセルしたいと申し出た場合、渡した手付金50万円を買主が放棄することにより契約を解約するということです。
逆に、宅建業者の売主の方から契約を解除する場合は、受け取った手付金の倍額を買主に返して、契約を解除するという流れになっています。
ただし、解約できるのはその履行に着手するまでとなっていますので注意が必要です。
履行に着手するまでというのは、具体的には、売主が買主のために所有権の仮登記をしたり、その売買物件の1部を引き渡したりすることが該当します。
これに該当すると履行に着手されたと認められてしまい、手付金を返還を請求できなくなります。
場合によっては契約が成立したということになり、一方的に破棄したということになれば、債務不履行という損害賠償責任を負うケースも考えられます。

また、宅建業者と契約をした場所が自宅だった場合は、宅建業法の中にクーリングオフ制度のようなものがあり、「ある一定の期間であれば申し込みの撤回や契約の解除ができる」と規定されています。
通常の期間は、契約から大体8日以内となっています。

従って今回のケースは、契約のキャンセルは可能で、手付金も戻ってくるということになります。
相手が宅建業者であり、契約から3日以内ということであると履行に着手していないことが考えられ、キャンセルできるという結論になります。
いずれにしろ、マンションは高い買いものですから、自分が本当に払えるかどうかをしっかり確認した上で、契約することが重要です。

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